リトアニア語の発音入門

c z dz dž j h ch

ローマ字と読み方が違う文字

見た目はローマ字と同じでも、リトアニア語では別の音を表す文字があります。j はヤ行、c は「ツ」、ch はのどの奥の音です。

おさらい

前のレッスンの、s と š、t と č を聞き分けてから始めましょう。

確認

ローマ字の読み方につられる文字

ヘボン式のローマ字では、j は「ジ」、ch は「チ」と読みます。英語では c を「ク」や「ス」と読みます。リトアニア語では、どれも違います。

j はヤ行の子音です。c はいつも「ツ」の子音です。ch は、のどの奥で息をこする音です。h は日本語の「は」に似ていますが、声が入ります。z は「ず」、dz と dž は d に z と ž を続けた音です。

見慣れた文字ほど、目が先にローマ字で読んでしまいます。一つずつ確かめましょう。

v と f は、次のレッスンで学びます。それまでは、v はバ行、f はファ行のつもりで読んでおいてください。

j
j ヤ

j はヤ行の子音です。ja は「ヤ」、jo は「ヨ」、ju は「ユ」と読みます。jū́ra(海)は「ユー」で始まります。

ローマ字の j(ジ)ではありません。mãjas(マヤ人)を「ジ」で読むと、mãžas(小さい)に近い音になってしまいます。

i の前では、ほとんど聞こえません。jìs(彼)は「イ」で始まるように聞こえます。

c
c ツ

c は、どの母音の前でも「ツ」の子音です。cùkrus(砂糖)の c です。

英語のように「ク」と読むと、別の言葉になります。cãras(ツァーリ)と kãras(戦争)です。

日本語ではツァ、ツィ、ツェは外来語にしか出てきませんが、リトアニア語ではふつうの言葉に出てきます。citrinà(レモン)は「ツィ」、ceñtras(中心)は「ツェ」で始まります。

z
z ズ

z は、舌を歯ぐきにつけないで出す「ず」の子音です。zonà(地帯)の z です。

「ちず(地図)」と言うときの「ず」に近い音です。語頭の「ずっと」では舌が一度つくので、それより柔らかく、すき間から息を出し続けます。

確認
dz
dz ヅ

d と z を続けて、舌を一度つけてから離す音です。dziudò(柔道)の dz です。

z は舌をつけず、dz は一度つけます。

日本語で「ずっと」と言うときの、語頭の「ず」の子音です。

dž
dž ジ

d と ž を一気に読む音です。džìnsai(ジーンズ)の dži は、「じかん」と言うときの語頭の「じ」と同じ音です。

ž は舌をどこにもつけない「じ」、dž は一度つける「じ」です。z と dz の関係と同じです。

舌を一度上の歯ぐきにつけてから離します。

確認
h
h ハ(声を入れて)

h は、のどを震わせながら出す「ハ」の音です。hùmoras(ユーモア)の h です。

「ごはん」を軽く言うと、「は」に少し声が混じります。h はその音に近い音です。おもに外来語と外国の地名に出てきます。Hirošimà の h もこの音です。

ch
ch ハ(のどの奥で)

ch は、舌の奥を上あごの奥に近づけて、そのすき間で息をこすって出す音です。ドイツ語の Bach(バッハ)の ch と同じ音です。chòras(合唱団)の ch です。

ローマ字の ch(チ)ではありません。h には声が入り、ch は息だけです。

日本語の「は」より奥で、強くこすります。

確認

日本の言葉をリトアニア語で読む

リトアニア語の文章では、日本の地名や言葉もリトアニア語のつづりで書きます。答えはもう知っているはずです。日本語の音を思い出さずに、書かれた文字のとおりに読んでみましょう。

Japònija(日本)は j がヤ行なので、「ヤ」で始まります。Tòkijas(東京)の o には短いアクセントの記号 ` がついています。日本語の「とうきょう」と違って、長い音はどこにもありません。Osakà(大阪)は、最後の a にアクセントがあります。

dziudò(柔道)と jakudzà(ヤクザ)では、日本語の「じゅ」と「ざ」を dz で書きます。これが決まったつづりです。日本語の音ではなく、書かれた dz を読みます。dziu の i は、čià の i と同じで、「イ」とは読みません。

cunãmis(津波)の c は「つ」、sùšis(寿司)と Hirošimà(広島)の š は「し」、karatė̃(空手)の ė はせまい「エー」です。どれもこのレッスンまでに出てきた文字です。

日本の言葉にもつく語尾

Tòkijas、Nagasãkis、cunãmis、samurãjus の最後を見てください。日本の言葉に、リトアニア語の名詞の語尾 -as、-is、-us がついています。Japònija、Osakà、Hirošimà は -a で終わります。文の中では、この語尾が変わって、日本語の助詞の役目をします。

dziudò、kimonò、sumò(相撲)、tofù(豆腐)、háiku のように、o や u で終わる言葉には語尾がつきません。形も変わりません。

濁音が清音になるとき

b、d、g、z、ž は濁音、p、t、k、s、š はそれに対応する清音です。日本語のカ行とガ行のような組み合わせです。

リトアニア語では、単語の終わりに来た濁音は清音になります。daũg(たくさん)の g は k の音、kàd(〜ということ)の d は t の音です。

清音の前でも同じです。dìrbti(働く)の b は t の前なので p の音、vèžti(運ぶ)の ž は š の音になります。džiaũgsmas(喜び)の g も、s の前なので k の音です。反対に、濁音の前の清音は濁ります。kasdiẽn(毎日)の s は、d の前なので z の音です。

つづりは変わりません。濁るかどうかは、文字ではなく、すぐあとの音で決まります。単語の終わりでは、いつも清音になります。

聞き分け

j を「ジ」と読むと、別の言葉に近づきます。c を「ク」と読んでも同じです。

聞き取り
確認

読む練習

Jì Tòkijuje mókosi chèmijos.
彼女は東京で化学を勉強しています。
Jõs hòbis dziudò.
趣味は柔道です。
Jõs dė̃dė sumò imtỹnininkas.
おじさんは相撲の力士です。
Jìs mė́gsta pìcą.
おじさんはピザが好きです。

まとめのテスト

このレッスンの文字を中心に、前の文字もまぜて出題します。 間違えると正解が表示され、その問題は正解するまで最後にもう一度出ます。